エピソード2:エアラインパイロットとはどういう職業なのか正確に理解する
こんにちは、トロポです。
前回に続きパイロットのキャリアについてのお話です。
今回はエアラインパイロットの話をする前に、キャリアって?サラリーマンって?
ってところのお話です。
パイロットはスペシャリストに分類されます、高時給ですが責任の重い仕事です。
自己紹介!どんなキャリアを歩んできたのよ。
まずは私自身のキャリアをサクッと。
4年制大学
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航空大学校にてパイロットの(きびしい)基礎訓練を受ける
→
国内航空会社就職
→
地上業務(パイロット以外の仕事場にてN年Xヶ月業務)
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ジェット旅客機の訓練を経て副操縦士として現在は旅客機を飛ばす毎日。
今後の希望は?
最近はパイロットの転職が当たり前というトレンドですが私は全く逆ですね。
会社や自分の生活の状態にもよりけりですが、
機長になって、
できれば自分の夢を叶えてくれた今の会社の名前が入った飛行機で飛び続けたいですね。
だって私はこの仕事が好きだし、今の会社やこの業界の仲間が好きだから。
(もちろん他の会社からも求められる人間であるよう努力はしますよ)
働き方には大きく3つある
パイロットというキャリアを理解する上でまずは3つの働き方について確認しましょう。
日本の教育では教えてくれないことですよね。
働き方は大きく3つに分けることができます。
- クリエイター
- スペシャリスト
- バックオフィス
クリエイター
- クリエイターは創造的(Creative)な仕事をする人。
- 会社/組織に属していない人。
- マンガ家、ミュージシャン、YouTuber、ベンチャー起業家など。
- 仕事が拡張可能=作品やサービスはどんどん広がり成功すればお金をたくさん稼げる。
- 責任は重い、というか成功しないと自分自身が食べていけない。
スペシャリスト
- スペシャリストも創造的(Creative)な仕事をする人。
- 会社/組織に属している人もいれば、属していない人もいる。
- 医者、弁護士、プログラマー、コンサルタント、トレーダー、など。
- 仕事は拡張不可能=1回の仕事の報酬や時給は高いが、人間だし働ける回数や時間には上限がある。
- 責任は重い。(遺族や患者から医療過誤で訴えられるお医者さんを皆さんも御存知でしょう)
バックオフィス
- バックオフィスは事務系、仕事の手順がほぼマニュアル化されている仕事。
- 会社/組織に属している。
- 会社/組織の中で仕事の手順がほぼマニュアル化されている仕事
- 仕事は拡張不可能=収入は時給と労働時間で決まる。
- 責任は軽い。責任を取るのはマニュアルを作った会社(経営者)。
仕事というのはこの3つの働き方に分けられますが、
じゃあパイロットは?
そうスペシャリストですね。お客様の命をお預かりしています、同時に自分の命もかかってます。責任の重い仕事です。
バックオフィスはダメ?全然そんなことない!
ところで、この3つを書くとバックオフィスは目指すのは不正解?
と思うかもしれませんがそんなことはありません。
バックオフィスの特徴でありメリットは「責任が軽い/ない」ことです。
マニュアル通りにやってヒドイことが起きたとしても責任を取るのは会社(経営者)で、バックオフィスの人ではないのです。
「仕事は生活のためのたんなる手段で、余った時間を趣味や家族に使いたい」と思う人はたくさんいます。
スペシャリストやクリエイターの仕事は、勉強量も多いし負荷が高く責任も重い。
だから仕事で「強い負荷がない」「余った時間を趣味や家族に使える」ことの大切さを日々実感するし、そこにはお金にならなくても十分価値があると思っています。
あれ?サラリーマンは?
私も最近知ったんですが、サラリーマンというのは和製英語で外国では全然通じません。
この言葉が通じるのは日本人だけです。
外国人にサラリーマンと言ってもどういう仕事をしてるのか想像できないみたいですね。
サラリーマン=会社に所属しているが、何年か毎に会社内の全く別の部署に移動し、様々なスペシャリスト/バックオフィスの仕事を行う。
年功序列×終身雇用で人生が安定するのと
色々な仕事が経験できるのが前提でありメリットだったけど、
最近の日本は崩れてきてますね。
スペシャリストの仕事を2~3年で異動してたら
専門的な知識や経験など身につかないし、
会社内でもスペシャリストの仕事を素人がやり続けることになるしで困りますよね。
だから海外ではサラリーマンという仕事のカタチはないようです。
お医者さんに「4月1日付けで、あなたは病院の受付に異動ね!」なんてあり得ないよね笑
医者やパイロットになるのにどれほどの時間と費用がかかるか.....もったいない。
でも日本のサラリーマンは、経理の仕事をしてたけど
来月から広報の仕事!なんて全然普通。
んー給料が良くて仕事が自分に合ってたらけっこう面白いかも。
最近は転職も活発になってきてるし、
良い仕事やプロジェクトで名を売って転職してキャリアアップ!
という人も中にはいるようです。
配属ガチャポン(つまりどんな仕事をするか運に任せる)で人生が決まる。
書いてて気づいたけど私も入社してN年、パイロット以外の地上業務やってるじゃん!!!
そういう意味では私はサラリーマンとして採用されているとも言えますし、
スペシャリストとして採用されているとも言えます。
(今後は他の職種をすることはないのでスペシャリストと考えた方が正確にこの仕事を理解できます)
というわけで私は日本型のサラリーマンとは?ってところはまあまあ理解しているつもりです。
配属式、歓迎会、宴会(芸)、部会、残業、出張、社内メール、接待、送別会、忘年会、新年会、働き方改革、色々ネタもってますから笑
まあその時代のことはまた別の機会に記事にしましょう。
(日本の航空会社の中には、地上業務をほぼ経験せずすぐに副操縦士になるための訓練に入ることのできる会社もあります)
まとめ
パイロットはスペシャリストに分類されます。
仕事は拡張できないけど、高時給、責任が重い。(お客様の命と自分の命がかかっている)
航空会社によってはパイロットになる前に別の地上業務をさせます。
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そうなれば私が自分のつてで色々なエアライン関係者に実情を聞いて、その結果を記事にまとめることができるので皆さんに有益な情報をもっともっと送ることができます。
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おしまい。